
出産に関する手続きはたくさんあります。
妊娠中は動けなかったり、出産後はまだ体力が回復してない状態で子供のお世話をする奥さん。
できるだけ代わってあげたいですよね。
ただ、複雑で分かりづらい手続きに困惑することも。
ここでは僕が出産時にした手続きをまとめました。
ぜひ参考にしてください。
※筆者ステータス
・渋谷区在住。
・父母ともに会社員。
・IT健保対象。
出産に関する主な手続き一覧
まずは手続き全体の簡単なまとめです。
期限 | 届け先 | |
出生届 | 生後14日まで | ・親の居住地 ・本籍地 ・出生地 のいずれかの市町村役所 |
会社へ報告 | なるべく早く | 親の勤務先 |
児童手当金 | 出生日の翌日から15日以内が推奨 | 居住地(住民票のある)の市町村役所 |
健康保険の加入 | なるべく早く(保険によって異なるが、1ヶ月検診までに行う) | ・社会保険:勤務先・国民健康保険:居住地の市区町村役所 |
乳幼児(こども)医療費助成 | 健康保険加入後なるべく早く。1か月健診までが推奨。 | 居住地の市区町村役所 |
出産育児一時金 | 受取方法によって異なる | 勤務先または住民票のある市区町村役所 |
参考:高額療養費 | 診察日の翌月から2年以内 | 健康保険組合 |
参考:育児休業給付金 | 産後57日目以降、2年の間 | 勤務先 |
参考:育児休業給付金 | 育児休業取得の1カ月前まで | 勤務先 |
※「参考」と記載された3つは母親しかできません
では、順番に詳細を見ていきましょう。
出産後の手続き
出生届
期限 | 生後14日まで |
届け先 | 親の居住地、本籍地、出生地のいずれかの市町村役所 |
準備するもの | ・届出人の印鑑 ・母子手帳 ・出生届(出生証明書部分は病院で書いてもらう) |
まず最初が出生届。
子供の戸籍を作るための、最重要手続きです。
名前が決まり次第、できるだけ早く行うことをおすすめします。
出生届は役所でもらうか、病院でもらえることもあります。
出生届とセットになっている出生証明書は病院で記載して貰う必要があります。
また、母子手帳を受けとれるタイミングも病院によって異なります。
この2点は事前に確認しておきましょう。
役所では書類の提出と、母子手帳に「出生届出済証明」の捺印を行います。
会社へ報告
期限 | なるべく早く |
届け先 | 両親の勤務先 |
準備するもの | 特になし(写真などあると喜ばれる) |
事務的な意味では、手続にも関わるので会社にも報告入れましょう。
ただ、こうしたところで関係性を作っておくと何かとその後の融通がききやすいです。
バタバタしがちな出産前後では、つい忘れてちょっとめんどくさいことになんてケースも。
親族以外に報告したい知人はまとめておくといいかもしれません。
児童手当金
期限 | 出生翌日から15日以内(第二子以降は異なる) ※誕生月の月末まで推奨 |
届け先 | 両親の居住地(住民票のある)の市町村役所 |
準備するもの | ・児童手当特例給付認定請求書 ・届出人の印鑑 ・請求者の健康保険証 ・請求者名義の普通預金通帳 ・本人確認書類(免許・パスポート・マイナンバーカード) ・マイナンバーが確認取れるもの ・所得証明書(その年に転居した場合は課税証明書) |
3歳未満:15,000円
3歳~小学生:10,000円(第3子以降は15,000円)
が毎月分もらえる制度。
※所得制限あり
実際の支給は2、6、10月の年3回。
申請締切が毎月末なので、誕生月の月末までに手続きしないと1ヶ月分損するので注意。
事前に用意しておき、出生届と合わせて提出することをおすすめします。
健康保険の加入
期限 | なるべく早く(保険によって異なるが、1ヶ月検診までに行う) |
届け先 | 社会保険なら勤務先、国民健康保険なら居住地の市区町村役所 |
準備するもの | ・届出人の印鑑 ・出生届出済証明が記入された母子手帳 ・扶養者の健康保険証 ・本人確認書類(免許・パスポート・マイナンバーカード) ・マイナンバーが確認取れるもの |
こちらもなるべく早く行ったほうがいいです。
「1ヶ月検診までにあえばいいよね」と思っていると、手続きから届くまでに時間がかかって間に合わないことも。
一般的には手続きして1~2週間、長いと3週間かかったなんてケースもあるようです。
1ヶ月検診以外だけでなく、他の手続きでも必要になるので、早めに届けましょう。
父親、母親どちらの扶養に入れることも可能ですが、一般的には収入が多い方の扶養に入ります。
子供の医療費助成(乳幼児医療費助成制度)
期限 | 子供の健康保険加入後すぐ(例外もあり) |
届け先 | 居住地(住民票のある)の市町村役所 |
準備するもの | ・乳幼児医療証の交付申請書 ・本人確認書類(免許・パスポート・マイナンバーカード) ・マイナンバーが確認取れるもの ・届出人の印鑑 ・出生届出済証明が記入された母子手帳 ・子供の健康保険証 ・振込先の預金通帳(不要な場合も) ・所得証明書か課税証明書(不要な場合も) |
自治体ごとに設定されている、子供の医療費を助成してくれる制度です。
そのため制度の内容や手続方法は自治体によって異なります。
病院費(保険診察分)が無料になることもことも多く、体調を崩しやすい子供のためにも早めに申し込ん無事をおすすめします。
加入すると「乳幼児医療証」が発行されます。
外出の際は「母子手帳」「健康保険証」「乳幼児医療証」をセットで持ち歩くと、緊急の際にも対応しやすいです。
出産育児一時金
期限 | 注意:受け取り方法によって異なる |
届け先 | 病院、または各健康保険組合の担当窓口 |
準備するもの | ・出産育児一時金支給申請書 ・届出人の印鑑 ・健康保険証 ・出生を証明する書類 ・請求内容と同じ領収証か明細書の写し ・医療機関等との合意書 |
出産にあたって最大42万円が支給される、非常に助かる制度です。
確実に手続きしましょう。
「本人受取」「直接支払い制度」「受け取り代理制度」の3つの受け取り方法があります。
直接病院に支払われる「直接支払い制度」が便利です。
この場合、退院時に不足分を支払うので準備を忘れないようにしましょう。
逆に出産費用が42万までかかってない場合は、申請して差額を受け取ることも可能です。
出産費用の平均は40万~50万円ということなので、この制度でほぼカバー可能です。
ただし都内の病院ではもっと高額になることも多いようです。
自分の場合は、都心のちょっと大きい病院に入ったこともあり、倍近くかかりました。
参考:奥さんしかできない手続き
参考として、奥さんにしか手続きできない制度も紹介します。
直接的にはできなくても、知っておくことで何かとバタつく奥さんのフォローができるので、ぜひ目を通してください。
金額的にも大きいものばかりです。
出産手当金
期限 | 産後57日目以降、2年の間(勤務先に要確認) |
届け先 | 勤務先 |
準備するもの | ・出産手当金の支給申請書 ・届出人の印鑑 ・健康保険証 ・振込み先預金通帳 ・出生を証明する書類 |
産前産後休暇(産休)中、会社に変わって健康保険から手当が振り込まれる制度です。
出産予定日42日前から、出産56日後までの最大98日間のうち、勤務しなかった期間分の手当金が給付されます。
支給額は給与の2/3相当です。
産前・産後の2回に分けて申請することもできますが、産後にまとめたほうが手間が少なくおすすめです。
ただし支給は申請の1~2ヶ月後になるので注意。
申請書は病院で記入してもらう部分もあるので、退院時に受け取れるように病院に確認しておくとスムーズです。
ちなみに次に書く「育児給付金」と混同しやすいのでまとめておきます。
出産手当金 | 出産42日前~出産後56日目まで | 社会保険 | 給与の2/3 |
育児給付金 | 57日目〜236日目(180日間) | ハローワーク | 給与の2/3 |
育児給付金 | 237日目〜育児休業終了(通常1年~最長2年) | ハローワーク | 給与の1/2 |
育児休業給付金
期限 | 育児休業取得の1カ月前まで ※ハローワークから指定された期日まで |
届け先 | 勤務先 |
準備するもの | ・届出人の印鑑 ・振込み先預金通帳 ・出生を証明する書類 ・育児休業基本給付金の申請書 |
出産57日目以降の、いわゆる育休期間にもらえる手当です。
勤務先を通してハローワークへ申請をして、給与の1/2~2/3が指定した口座へ振り込まれます。
産休に入る前に、一度会社へ育児休業給付に関する書類を提出しますが、初回の申請書類を改めて提出する必要があります。
育児休業給付金は、2ヵ月に一度、2ヵ月分がまとめて給付されます。初回の給付は育休開始から2ヵ月後。以後、育休が2ヵ月経過するごとに申請が必要となりますが、基本的には会社が手続きをしてくれます。
産休に入る前に、勤務先と書類のやりとりの方法など確認しておきましょう。
高額療養費
期限 | 診察日の翌月から2年以内 |
届け先 | 健康保険組合 |
準備するもの | ・届出人の印鑑 ・健康保険証 ・医療費の領収証 ・高額医療費支給の申請書 |
一般的な治療時の保険と同じものです。
出産は病気ではないので基本的に対象外ですが、帝王切開や体調不良に関わる診察は対象になります。
事前に認定を受けると自己負担分の支払いのみになりますが、事後申請になるケースが多いので、対象はしっかり確認しましょう。
出産前後に父親のやるべき12のこと
いかがでしょうか。
手続きだけでも大量にあるので、しっかり把握して少しでもスムーズに進めていきましょう。
また、手続き以外のやるべきことを確認したいという方はこちらも参考にしてください。